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2021.03.12 読みもの

はちみつの産地と選び方

はちみつの産地と選び方

私たちが普段口にしている「はちみつ」の産地を気にしたことはあるでしょうか?

はちみつを選ぶうえで着目したい点はいくつかありますが、そのうちの一つ「産地」によって蜜を採取する花の種類がことなるだけでなく、はちみつの味、甘味、風味なども変わってくるため、ぜひ注目しておきたい点です。

日本には世界各地からはちみつが集まってきていますが、実は日本国産のはちみつは、国内流通の6%しかない貴重なものです。

目次
国内産と外国産のちがい

はちみつの容器ラベルには「原材料」「原産地」「産地採蜜花名」の3つを記載することが規約で決められています。

産地に着目してみると、まずは大きく分けて国産はちみつと外国産のはちみつの2種類があります。これらにはどのような違いがあるのか、またどんな種類があるのでしょう。

 

まず、国産と外国産で大きく違うのが『環境』です。

 

はちみつは蜜に含まれる水分量が少ない程おいしいものが出来ます。

しかし、日本は海外に比べ湿度が高く、水分の少ないはちみつの採取が難しい環境であると言えます。外国産蜂蜜の水分基準が21%以下なのに対し、国産蜂蜜の23%以下と基準が緩くなっているのもこの環境が影響しているようです。

 

日本に多く輸入されているハンガリーやニュージーランドは湿度の低く、はちみつの生産に適しています。多くのはちみつを採取する事が出来、また品質も高いものが多く出回っています。

 

ただ、味そのものと品質とは別に、輸入されてくるはちみつならではのマイナスポイントもあります。

外国の厳しい規約に則ったチェックを受けたはちみつでも、コンテナでの輸送中に高音によって栄養価が失われてしまうこともあります。また、輸送後も品質を保つために加熱処理などの加工が行われることで、はちみつが本来持つ栄養価や風味が損なわれることも。

世界各国に広がるはちみつの産地

はちみつは世界各地で生産され、日本には中国、アルゼンチン、ハンガリー、ニュージーランド、カナダ、メキシコ、ミャンマーなど様々な国からはちみつが輸入されています。

 

EUは特に基準が厳しく、その中でもドイツは「はちみつ純正法」という規格があり、加熱の基準、酵素含有量など厳しい審査が行われています。

その「はちみつ純正法」の規約に則っているのがルーマニア。

ドイツの厳しい検査をクリアしているため安全と言えます。

また、ルーマニアはEUの中で一番の生産量を誇るはちみつ大国。豊かな自然の中ではちみつ作りに適した環境があるんですね。

 

もう一つ注目したいのがニュージーランド。

ニュージーランドもはちみつ大国で、はちみつに対して厳しい規格を設けています。100%ニュージーランド産で混ぜ物を一切許可しておらず、抗生物質などもってのほか。

マヌカハニーというニュージーランドでしか作れないはちみつがあるのも特徴です。

国産なら安全?

国産、と聞くと何となく安心な気がしますが、国産のはちみつも過去に偽装があったり、海外では規制されている抗生物質も日本では使用されているケースもあります。

日本でははちみつに対する歴史が浅いため、ヨーロッパなどに比べて規制がまだ緩い部分がみられます。

 

はちみつ専門店から健康食品メーカーまで、はちみつ製品を扱うメーカーは、国内だけでも150社以上存在します。はちみつを選ぶ際には、パッケージのラベルで製造者名まできちんとチェックすることが大切です。

 

国内においては、全国はちみつ公正取引協議会による品質基準が設けられており、特に信頼がおける製品は、養蜂園や養蜂場などの記載があるはちみつです。

また、購入の際に、パッケージラベルで、人工甘味料・添加物(保存料)の有無をきちんと確認することで、一層の安心感が得られるでしょう。

 

国産のはちみつは生産量が少なく、価格は外国製に比べて割高です。

しかし、安全という点においては、顔の見える生産者・養蜂家からの購入が一番かもしれません。

まとめ

国内外、世界中の様々な国ではちみつが作られていますが、結局自分の目で見て確認するのが一番大切です。もちろん、産地だけでなく、花の種類によっても風味や味、また価格も異なるので、自分の好みと予算に合う製品を選ぶことがポイントです。

種類が多く迷ってしまう場合は、養蜂園や養蜂場が販売するはちみつから選びましょう。本物のはちみつは、味も格段に違います。

ぜひお気に入りのはちみつを見つけて、美容や健康のサポートに役立ててくださいね。